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【CHEEZE】7インチレコード発売記念インタビュー|INTERVIEW #19

2021-08-13

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【CHEEZE】7インチレコード発売記念インタビュー|INTERVIEW #19

2021-08-13

新進気鋭の韓国ミュージックを国内に紹介するレーベル〈Bside〉が、韓国音楽シーンを盛り上げているアーティストの既発曲からセレクトし、バイナルカットするプロジェクト「Bside K-Indies Series」の第5弾が7月28日(水)にリリースされた。今回リリースしたアーティストは、女性シンガーソングライターのFROMM(フロム)、CHEEZE(チーズ)、Choi Jungyoon(チェ・ジョンユン)。

BUZZY ROOTSでは、3アーティストのインタビュー記事を公開していく。


心地良いアコースティック・ポップ、深みのあるバラード、グルーヴを生み出すダンス曲まで実に幅広い領域を遊泳するシンガーソングライター、CHEEZE(チーズ)。まるで食べ物のチーズのように、噛めば噛むほど豊満で多様な風味を味わうことができる魅力の詰まったアーティストである。

2011年の4人組でデビューし、その後2017年に1人体制となって、現在に至る。デビュー当初から「CHEEZE」という一つのジャンルとして定着するまで、変わらずCHEEZEの中心にあり続けるのは、女性ボーカル・ダルチョンの歌声である。

若者の素直で純粋な姿や、過ぎ去った思い出の中に隠れたときめきの瞬間などを盛り込んだCHEEZEの楽曲は、毎回心地よいエネルギーを私たちに与えてくれる。

作詞、作曲能力はもちろん、ダルチョンの清涼感ある心地良い歌声は、CHEEZEならでは強み。ジャンル問わず、数多くのアーティストとのフィーチャリングやドラマOST参加など、各所から絶え間ないラブコールを受けている。曲をリリースするたびに音楽チャートの上位に浮上し、単独公演ではわずか1分でチケット完売するなど、インディシーンの境界を飛び越え、多くのリスナーにミュージシャンとしての成功を示し続けている。

今回は、そんな魅力溢れるCHEEZEにメールインタビューを敢行。長い音楽活動の中で培った彼女なりの人生の指針や楽しみ方、そして、今回レコードという形で再リリースされる「LOSER」「Today’s Mood」について訊いた。

   

         


変化に屈せず、CHEEZE色にこだわり続けた10年間

ーまずは、日本の読者のみなさんに挨拶をお願いします。

こんにちは、皆さん。韓国で活動中のシンガーソングライター、CHEEZEです。よろしくお願いします!

ーコロナ禍は、これまでに類を見ないほど特殊な時間であると思います。パンデミックが起こってから、どのように時間を過ごしていましたか。

デビューしてから約10年の間にいろんなことがありましたが、世界的に、そしてこんなに長い時間しんどい思いをするのは初めてです。いつ終わるのか約束のないままに待つのは疲れますが、これまで通ってきた道を振り返る時間を持ちながら、今後どのように乗り越えていくか悩みながら過ごしています。早く状況が良くなって、以前のように過ごせることを切に願っています。

ー自らの音楽に影響を与えたロールモデルとなるようなミュージシャンはいますか。

曲を作る上で影響を受けたアーティストはとても多いです。特定のミュージシャンがいるというよりは、作業するたびに、その時その時の曲の雰囲気の参考になる要素を見つけている気がします。時にはアイドル音楽を探して聴いたりして、様々なジャンルを偏りなく聴こうと努力しています。異なるジャンルの魅力に会うと、また新しいものが生まれると思います!

中でもよく聴くアーティストは、John Mayer、Maroon5ですね。

ーCHEEZEと日本との繋がりと言えば、2017年に大橋トリオさんの「Be There」を編曲・カバーしてリリースされていますね。原曲を知っていたからこそ、爽やかでハツラツとしたCHEEZEバージョンを聴いてとてもワクワクしたのを覚えています。

昔からずっと大橋トリオさんの音楽がとても好きでした。いつか必ず彼と曲を作りたいと思っていたところ、「Be There」を編曲して出せる機会が巡ってきたんです。彼の良い曲に迷惑をかけないように「CHEEZE」色をどうすれば上手く重ねることができるか悩み、最終的には原曲より少し若々しくさわやかな編曲に仕上がったと思います。

ここで改めて「Be There」を「CHEEZE」色で再解釈してリリースできたことに心から感謝します。機会があればぜひ、大橋トリオさんの他の曲も編曲してみたいです。大ファンです!

ーその後、2019年には「Love You」の日本語版をリリースされたと思います。2017年に韓国語版をリリースした後、2年後のタイミングで日本語版をリリースされましたね。

普段から日本文化と日本の音楽に強い関心を持っており、2019年に発売した「Love You」の日本語版を提げて、日本での活動を本格的に開始したかったんです。初めて活動を始める曲としてどの曲がいいか悩み、「Love You」のメロディーと歌詞がCHEEZEの曲の中で割と聴きやすい方で、初めてCHEEZEに触れる曲としてふさわしいと思い、この曲を最初にリリースしました。残念ながら、その後はまだ他の音楽を日本の皆さんに披露出来ていないのですが、今後機会があれば、ゆっくりとCHEEZEの他の色もお見せしたいです。 

ー2021年は、ソロで活動し始めてから5年目に入った年だと思います。ここ数年の間で、何か心境の変化はありましたか。

もう時間がそんなに経ったんですね。考えてみれば、ソロ活動の時間がかなり経過して、CHEEZEというブランドにより責任感が強くなり、どうすれば「一人CHEEZE」を長く引っ張っていくことができるか、悩むことが多くなった気がします。

こんなに時間が過ぎたことに対して実感がわかないのですが、それでも5年もの間、特に大きな問題もなくよくリードできたと自分でも感心していますし、嬉しい気持ちです。皆様にもお礼を言いたいです。

ー音楽活動をする上で大事にしている信念を教えてください。

「良いものを作ろう」と、いつも考えています。当然、聴く人も大事なのですが、普段私は聴きやすい音楽を作り、演奏しようとする方です。それから、「良いもの」に対する絶え間ない努力と悩みが最も重要なことだと思っています。その努力こそが、微妙な違いを生みます。この考えをベースに、変わらず熱心でい続けることが私の目標です。

「今日の気分」は自分次第。
7インチ発売への想い

ーついに日本でアナログレコードがリリースされますね。

まず、日本で私の音楽がアナログレコードでリリースされることをとても光栄に思っています。アナログレコードを継続して聴いてくださる方がいるので、このようにリリースできるのだと思います。とても素敵な文化だと思います。

ー日本のカルチャーに強い関心があったとのことですが、コロナ前はよく来日されていたのでしょうか。

実はコロナ前は日本にたくさん行っていました。一番最初に行った時は、日本の音盤市場がとても大きく、探している音楽が大体あって、全ての音楽があることがとても不思議だった記憶があります。CD、カセットテープ等を色々購入し、信じられないほどお金をたくさん使ったのを思い出します。

それから、いつか行ったタワーレコードの小さなステージでアイドルがバスキングをするのを見て、とても不思議で面白かった記憶があります。いつも楽しかった記憶しかないです。

ー7インチA面収録曲「LOSER」はどういうメッセージが込められた曲ですか。

ある時は自分自身がとても特別に感じられたり、またある時は自分自身がとても小さく、つまらない人間に感じられることもあるでしょう。そんな二重の心を曲として表現したんです。結局、最後は「自分が考えていることは何でも叶えられる」というメッセージを込めました。自分の考え次第で特別な人になることもできるし、つまらない人間になってしまうこともあるということです。

ー7インチB面収録曲「Today’s Mood」はどうですか。

のどかな晴天とは違い、心に暗雲が立ち込める日もあるでしょう。一方、どんよりと雨が降る天気とは異なり、限りなく晴れの日もあるんです。他人の気分に自分の気分を合わせることなく、私の気分が導くままに一日を過ごしてみよう!という意味を込めた曲です。この曲をお聴きになる方がみんな、自分自身の気持ちの持ち主になれたら、と思います。

ー「LOSER」「Today’s Mood」共に、作曲家のmidnight(한밤)さんとのタッグで実現したと思います。コラボの経緯を教えてください。

midnightさんは、私のリクエストを熱心によく聞いてくれる友人です。そして、そのリクエストを一度聞いただけで、正確に忠実に表現してくれる友人でもあります。不思議なほどに考えが似ていて、作業するときにとても楽で感謝しています。性格も落ち着いていて、一緒に作業すると常に気持ちよく作業ができると思います。曲のクオリティも完璧ですしね!

ー「LOSER」「Today’s Mood」を聴いた日本のリスナーに対して、次に聴いてほしい曲を選ぶとしたら、どの曲にしますか。3曲教えてください。

「Today's Mood」が収録されているアルバム『I can’t tell you everything』の収録曲である「Watercolour」「Excuse」という曲、それから『Plate』というアルバムのタイトル曲「We're everywhere」を紹介したいです。「Watercolour」「Excuse」は、雨の日に聴くとさらに良いんです。「We're everywhere」は、爽快な日本の気候にとてもよく合うと思います。その他にもいい曲がたくさんあるので、好きになってもらえたら嬉しいです!

ー「LOSER」「Today’s Mood」2曲とも、自身の内面を素直に相手にぶつけるような、頑固さと可愛さが共存する楽曲だと感じています。生きていれば、悩むことや気分が落ち込むことはたくさんありますが、そんな時、気分をリフレッシュするためのオススメの方法があれば教えてください。

コロナ前は、よく旅行をしたり、新しいことを経験して充電をする方だったんです。気分が落ち込んだり悩みが多かったりする時は、何か体を動かすのが一番だと思います。ところが、最近はその身体を動かすことがとても難しくなりましたよね。そこで、最近はいつも行きたかった国のVlogや旅行コンテンツを探しながら、その国の食べ物を食べたりやお酒を飲むことを想像して楽しむんです!そうすると、少しとはいえ、そこで一緒に旅をしているように感じられます。少しの間ですが、そうやって楽しむのはとても良いでしょう?この方法をオススメします!

ー最後に、今回の7インチを手にする日本のリスナーに向けて、メッセージをお願いします!

7インチレコード発売!初めてなので、とても楽しみでワクワクしています!たくさん聴いていただけたら嬉しいです。今後もCHEEZEは、より多様な活動を続けていくので、ずっと見守っていてください。コロナが終わったら、いつか皆様と会える日を楽しみに待っています。楽しみながら聴いてください!

            


BUZZYROOTSでは、Bside K-indie Seriesの情報を他にもたくさん掲載中。ぜひチェックしてください!

 

協力・監修:Bside Label

 

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  • この記事を書いた人

Akari

1994年生まれの自称、韓国音楽PR大使。インディペンデントな韓国のミュージシャンや業界人を中心にインタビューやコラムを執筆。「韓国の音楽をジャンルレスに届ける」をモットーに、韓国インディーズ音楽特化型メディア「BUZZYROOTS」の運営やDJイベントへの出演、アーティストのアテンドなど、多岐に渡り活動中。一番の推しバンドは、SURL。

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