Naroticは、Woong(Gt/Vo)、Seddon(Ba)、Hyuk(Key)、Ethan(Dr.)の4ピースバンド。アート・ロックとサイケデリック・ロックを融合させ、感情、崩壊、現実の果てを探求している。

2018年に1stシングル「Coincidence」でデビューして以来、計7枚のシングルをリリース。2021年に1stフルアルバム『KindA』、2023年にデジタルEP『Hatred』をリリース。2023年3月と11月には関西と東京で日本ツアー、その後、2025年1月にタイツアーを行った。そして、2025年3月20日、2ndフルアルバム『AT LAST』をリリースした。
『AT LAST』は、単純な音楽を超えて一つの物語として完成された作品として企画され、アポカリプス的な雰囲気の中で、2人の人間が消えゆく希望の中で生き残るために奮闘する物語が盛り込まれている。このアルバムは、戦争、環境汚染、二極化のような、今日の世界が直面している問題に音楽を通して光を当て、リスナーにそれらを改めて考えるようメッセージを送っている。また、単なる音楽鑑賞を超え一冊の小説を読むような体験を提供しようとした。アルバムはさまざまなジャンルを網羅するが、全体的に夢幻的で憂鬱な雰囲気を維持し、感情の流れを最大化する。序盤は怒りと皮肉から始まり、中盤では絶望と諦めが深まり、後半では悟り、あるいは虚無感に帰結する。特にボーカルの感情変化がこのような感情の流れをさらに最大化させ、序盤は強烈で荒々しいボーカルで怒りと皮肉を表現し、次第に柔らかくささやくような歌唱法に変化し、深い感情を盛り込む。リリース翌日の3月21日には、AT LAST SHOWCASEライブも大盛況のうちに終了。そんなNaroticに、最新作『AT LAST』に込めた思いについて話を訊いた。
Interview & Text:music/And..., Sofia
Photo:Chris
#1 『AT LAST』のコンセプトはストーリーアルバムということですが、どのようなストーリーですか? また、なぜそのようなストーリーを考えたのですか?
Woong:この物語の舞台は終末後の世界です。2070年、戦争、災害、汚染によって文明は崩壊した。廃墟の中、一人の少年が偶然堕天使と出会い、ともに生き残るための旅を始める。私がこの物語を創作した理由は、人類が危機感を持たずに今の道を歩み続ければ、このような結末は避けられないと思うからです。不平等の深化と無謀な消費が、私たちの没落を加速させている。だからこそ、この物語を想像し、語らなければならないと思いました。
#2 ストーリーを考える際、参考にした作品や創作物はありますか?
Woong:ピンク・フロイドの大ファンで、アルバム『The Wall』を聴き、映画を観たとき、深い感銘を受けました。いい意味で衝撃的で、いつかあんなアルバムを創りたいと思った。その想いが、このプロジェクトの原動力のひとつになりました。ストーリーに関しては、マーガレット・アトウッドの『オリクスとクレイク』と、映画『マッドマックス』シリーズに大きな影響を受けました。どちらも、私の作品のアポカリプス的な世界観や雰囲気を形作るのに役立ちました。
#3 2nd スタジオアルバム『AT LAST』リリースから約 1ヶ月が経ちました。反響の中で特に印象に残ったものや、アルバムに対するご自身の気持ちの変化はありますか?
Woong:思っていた以上に音楽的な変化があったにもかかわらず、ファンの皆さんが受け入れてくださって本当にありがたく、間違っていなかったんだと感じました。もっと多くの人に聴いてもらえるよう、一生懸命プロモーションしていきたいです。
Hyuk:多くの方がアルバムに対して温かい言葉をくださり、本当にありがたく感じています。今回はストーリー性のあるアルバムだったため、ショーケースでも曲順通りに演奏したのですが、その構成に対して「物語の流れが素晴らしかった」という感想を多くいただけたのが、特に印象に残っています。
Ethan:まずは一番頑張ってくれたWoong、そしてHyuk、Saedonに「お疲れさま、ありがとう」と伝えたいです。アルバムのリリースとショーケースを経て、今後自分たちはどの方向へ進むべきか、立ち止まって考える転機のような瞬間がありました。また、ストーリーアルバムとして評価していただけたのもとても嬉しかったです。
Seddon:期待してくださったすべての方々に心から感謝いたします。これからももっと頑張るという言葉しかお伝えできません。

#4 前作『KindA』から今作『AT LAST』までの4年間で、シングルやEPのリリース、国外ツアーなどがありました。この期間はバンドにとってどのような意味を持っていましたか?
Woong:作業スピードも以前より上がってきましたし、僕がお願いすることに対してメンバーたちがしっかり応えてくれるので、どんどん「ひとつのバンド」という感じが強まっています。
Hyuk:4年という時間の中で、意見がぶつかることもあれば、お互いに歩み寄る場面も多く、バンドとしても個人としても大きな変化があった時期だったと思います。特に海外ツアーを通じて、同じ体験や時間を重ねるごとに、メンバー同士の距離がより近くなっていったと感じています。
Ethan:正直、あっという間に過ぎてしまった時間や気にかけられなかった時間もあったと思います。でもその中でも、互いに支え合いながら海外ツアーにも行き、多くの成長がありました。もともと仲が良く家族のような関係でしたが、今はそれ以上に絆が深まった気がします。制作やライブでは膨大な練習量が求められましたが、そのおかげでよりしっかりとしたダイナミクスを培うことができました。
Seddon:うーん、バンドとしての成長もあったかもしれませんが、個々人が成長する時間だったと思います。いろんな出来事があった分、意味のある成長ができたと思います。まず、自分のソロ作品も成長しましたし、ベーシストとしての力量も向上しました。

#5 昨年から、外部アーティストとのコラボレーションが目立って増えたように感じます。たとえば、韓国の実験的インストゥルメンタル・ポストロックバンド・JambinaiのILWOOが「River」でテピョンソ(韓国の伝統楽器)の演奏に参加され、サックス奏者・PillJooは、ショーケースのステージで「Things that disappear」「Not much left」「Anyway」といった楽曲に加わっていますよね。また、「Ophelia(a fallen angel)」のMVでは、初めてプロの映像制作チームとご一緒されたと伺っています。こうした多様なパートナーシップはどのようなきっかけで始まったのでしょうか? また、それを通じてどのような新しい試みや表現を追求したいとお考えだったのか、お聞かせください。
Woong:外部の方と一緒に制作すると、音楽がより多彩になるなと感じました。第三者が関わることで、予想もしていなかった方向に良い形で進むことがあります。もちろん、意思疎通に時間がかかることもありますが、今後もまた他の方と一緒に作ってみたいと思っています。
Hyuk:自分たちだけでは見えなかった視点から、作品を再解釈できるということがとても新鮮で興味深かったです。私たちの楽曲に、他の演奏者や制作者の解釈が加わることで、より深みのある仕上がりになったと思っています。
Ethan:個人的には大きな困難は感じませんでしたが、韓国の伝統楽器と共に録音し、それが実際に音源としてリリースされたことはとても新鮮で面白い体験でした。
Seddon:インディシーンで長く活動してきたことで、自然と知り合いも増えていきました。多くの人と知り合ったことで、コラボも自然に実現していったと思いますし、外部との作業で難しかった点は特にありませんでした。むしろ、自分の足りない部分に気づき、成長するきっかけになりました。
#6 『AT LAST』のテーマを表現するために、どのような楽器や音楽的モチーフを導入しましたか? たとえば「Enemy」では非常に力強いプロダクションが印象的でした。
Woong:最初から「この楽器を使おう」と決めていたわけではなくて、曲を書きながら「ここにはこういうサウンドが入ったら良いな」と自然に決まっていきました。「Enemy」の場合は、歌詞がすごく強烈だったので、それに合わせてディストーションサウンドを重ねることをよく考えました。
Hyuk:今回は特にジャズ・アルバムを多く聴き、インスピレーションを受けながら制作に臨みました。サウンド面ももちろん重要ですが、このアルバムではピアノ演奏など、演奏力で表現すべき部分があると感じていました。垂直的というよりも、より水平的な演奏と制作を目指しました。
Seddon:韓国伝統楽器も取り入れましたし、リズム面でも新しい試みに挑戦しました。同じようなものは作りたくなかったんです。
#7 韓国の伝統楽器にも関心があると聞きました。今後取り入れてみたい楽器はありますか?
Woong:個人的にヘグムの音がすごく好きなんです。なので、チェロの代わりにヘグムを入れてみたいと思っています。
Hyuk:どの伝統楽器にもそれぞれの個性と魅力がありますが、特に「編磬(ピョンギョン)」という楽器を取り入れてみたいです。音源に取り入れるのも良いですが、特にライブで編磬と一緒に演奏してみたいですね。澄んだ音色と、視覚的にも印象的なその存在感が、曲に新たな面白さを加えてくれると思います。
Ethan:韓国の伝統楽器の中では、テグムやヘグムの音色をとても美しいと思っています。実際に自分でも習ってみたいと思うほどで、幼い頃からずっと好きな音なので、機会があれば必ず一緒に作品を作ってみたいです。
Seddon:伝統楽器なら…ソゴ(小鼓)ですかね? 僕はDJ機材のサウンドも取り入れてみたいです。だって面白いじゃないですか。
#8 スタジオ録音とライブでのパフォーマンス、それぞれにどんな違いを感じますか?
Woong:サウンド面では少し物足りないかもしれません。どうにかして補おうとはしているのですが、ライブにはやはり限界があって、スタジオ音源を完全に再現するのは難しいです。でも、リアルタイムで演奏する時のエネルギーや感情は、より直接的に観客に伝わるんじゃないかと思います。
Hyuk:ライブはより粗削りで生々しい質感があり、エネルギーの伝わり方が強いと感じます。一方、スタジオ録音は洗練されていて、整理された美しさがあります。それぞれの良さがあると思っています。
Ethan:レコーディングでは、自分の望む音をレイヤーできたり、様々な試みができるというメリットがある一方で、一度リリースしたらそれで終わってしまうという点や、音源が思い通りにならない場合には妥協が必要になるというデメリットもあります。ライブでは、もっと多様な感情やダイナミクスを演出できること、そして観客と直接コミュニケーションできるという大きな魅力があります。ただ、音源で表現できる細かさをライブで完全に再現できないもどかしさもありますね。
Seddon:今回のアルバムではベースサウンドの限界のようなものを感じました。自分はベーシストとして粒の大きなファズサウンドをよく出すのですが、今回はその表現があまりできなかったのが残念です。特にベースのドライブ感は、ライブのほうがもっと表現できますね。

#9 『KindA』と『AT LAST』では制作アプローチにどのような違いがありましたか?
Woong:『KindA』は、それまでに作ってきた曲の中から選んだ、いわばベストアルバムのようなものでした。一方で、『AT LAST』は最初から「ストーリーアルバム」を作るつもりで書いた曲たちなので、全体の統一感が強く出ていると思います。1stの曲はそれぞれの個性が際立っていたのに対して、今回の作品はひとつの流れの中で調和している感じです。
Hyuk:『KindA』は、個人的には「数学的に構築したアルバム」だと思っています。パズルのように音を組み立て、垂直的に積み上げて完成させた感覚でした。それに対して『AT LAST』は、音楽の流れに従い、より水平的に進んでいくことを意識した作品です。
#10 制作の中で特に印象に残っているエピソードはありますか?
Woong:すべての音楽制作が終わった瞬間、「やっと終わった」という達成感があって、それが一番嬉しかったですね。
Hyuk:1曲目の「GALBI」を録音する際に、初めてメンバー全員で同時に演奏しながら録音しました。スタジオで一斉にプレイするのは初めてだったので、とても新鮮で楽しい経験になりました。
Ethan:正直に言うと、「楽しかった」と言えるような経験はすぐには思い浮かびません(笑)。それでも、大切な思い出がたくさんありますし、この制作にはものすごく愛着があります。どの曲も素晴らしい仕上がりになって、とても幸せです。
Seddon:正直、レコーディング中はすごく幸せだとはあまり感じませんでした。もっと敏感になって、どうすればいいのか悩むからです。アルバムがリリースされた瞬間が一番楽しかったです。あるいは、制作と並行してライブ活動もしていたので、タイにライブで行ったのが一番楽しかったかもしれません。その中で、制作のやり方もより理解できた気がします。
#11 「Ophelia (a fallen angel)」「Storke」「Not much left」「GALBI」など、過去にリリースされたシングルをアルバム用に再構成した理由や意図は?
Woong:ミックスの面で納得いかないところが多かったので、そこを修正することに重点を置いて再制作しました。
Hyuk:リリース直前まで悩んで完成させた音源でも、発表後に気づく“足りなさ”はやはりあります。今回アルバム収録にあたり、それらの部分をメンバー間で話し合い、修正を加えて再レコーディングしました。
Seddon:インディバンドとして活動している以上、毎回のアルバムで成長することになるのですが、今回はリリースしてからミキシングの面で少し物足りなさを感じて、補正処理を加えました。
#12 「Things that disappear」は特に制作過程において難しい部分があったと聞きましたが、その理由は?
Hyuk:サックスとピアノが同じ旋律を奏でているわけではないのですが、あたかも同じ流れで溶け合っているように聞かせたかったんです。その絶妙なバランスを探るのに、とても苦労しました。
Ethan:技術的な問題は全くありませんでした。ただ、この曲をしっかり表現するには、最初の頃は自分の練習量やフィジカルが追いついていませんでした。多くの曲を準備し、録音する中で、精神的にもストレスがあり、なかなか良い素材が得られなかったんです。ですが、厳しい練習を重ねた結果、Woongが「すごく良くなった」と言ってくれた時には本当に感動しました。
#13 『AT LAST』のカバーアートにはどのようなコンセプトが込められているのでしょうか?
Woong:この「めちゃくちゃな世界」を表現したかったんです。僕はニュースをよく見るのですが、たいてい暗いニュースばかりで、自然災害、事故、権力の腐敗…そんなことばかりです。もちろん、そんなことが起きない方が良いけれど、人間は昔も今も変わらずそうしてきたし、きっとこれからも続いていくと思います。じゃあ僕たちはどうするべきか? という問いに対して、僕は「声を上げ続けること」で少しでも状況が良くなるのではないかと考え、このアルバムを作りました。僕が感じている現在の世界は本当にカオスなので、強烈なイメージをあえて乱雑に配置しようとしました。
Hyuk:「アポカリプス・ストーリー・アルバム」というテーマに合わせて、メンバーそれぞれがイメージする“終末”について話し合いました。その議論から生まれた要素が、アートワークに自然と溶け込んでいると思います。マスコットの“yag”が血を流している描写も、終末感を象徴していて気に入っています。
Ethan:アポカリプス的な演出と、特に色彩感がとても気に入っています。前のEPアルバムとも繋がりを感じるようなコンセプチュアルなデザインがすごく魅力的でした。
Seddon:インディアーティストとして、デザインコンセプトなどもバンド内で自作していることには大きな価値があると思います。

#14 『AT LAST』の中で、メンバーそれぞれが気に入っている曲と、その理由を教えてください。
Woong:僕は「Survivor」が一番好きです。メロディや曲の構成がバンドの個性をよく表していると思いますし、セッション中に突然生まれた曲なので、特別な思い入れがあります。
Hyuk:私は「River」が特にお気に入りです。JambinaiのILWOOさんがテピョンソで参加してくださり、そのサウンドと曲のビルドアップがとても気に入っています。録音のときは、Woongと一緒にスタジオのセッティングをして、自分たちで録音を行ったのも良い思い出です。
Ethan:僕は9曲目「Forgive us」が一番好きです。メロディ、展開、歌詞、どの側面から見ても自分にとっては最高の曲です。
特に愛着のある曲は12曲目の「Things that disappear」です。エピソードとしては…この曲、実は“1000テイク”やりました(笑)
Seddon:特に好きな曲というより、「GALBI」という曲は僕が最初のアイデアを作って、Naroticで一緒に仕上げた記憶があります。もともとの仮タイトルは「Kimbab」でした。そのタイトルは日本でNaroticと一緒に「GALBI」に変えたんです。そのほかにも「Anyway」や「Survivor」のベースリフも気に入っています。僕が作ったリフなので、自分の性格やスタイルがよく表れていると思います。

#15 Naroticとして、今の韓国社会や政治とどのような距離感を持っていますか?
Woong:僕は、芸術はその時代を貫くものであるべきだと思っています。それがラブストーリーに溶け込んでいても、もっとストレートに表現されていても構いません。それがアーティストとしての社会的役割だと思います。誰かが「政治的な表現は嫌いだ」と言ったとしても、それ自体が一番政治的な発言だと思うんです。政治は僕たちの生活と直結している問題だし、僕たちがその話をしなければ、誰がするのか。国という大きな共同体の中で、市民が間違っていることに声を上げないのであれば、国家そのものの意味がなくなると思っています。本当は、こんな話をしなくて済む世の中になってほしいと願っています。
Hyuk:2025年4月4日、長い闘いに一つの区切りがつきました。人はそれぞれの方法で、自分の権利を主張し、取り戻すために闘っていると思います。ミュージシャンとして、音楽を通じてもっと多くのことを語れる存在でありたい。私たちの音楽にも、社会の矛盾や不正に対する抵抗のメッセージを込め、そういった活動に力を入れていきたいと考えています。
Seddon:最近、国内でさまざまな出来事がありましたが、それらを批判するような歌詞も『AT LAST』には含まれています。ただ、Naroticの歌詞は韓国国内で起きたことに限らず、人が社会の中で生きていく中で直面する問題についても描いていると思います。いろんなアプローチができると思っています。
#16 2023年の日本ツアーと、2025年1月のタイツアー。それぞれどのような印象が残っていますか?
Woong:ツアーは毎回、旅のようでとても楽しいです。新しいファン、新しいバンドたちと出会い、新しい経験をして、学ぶことも多いです。こういう体験は誰にでもできるものではないということも理解しているので、いつも感謝しています。
Hyuk:日本やタイでは本当に素晴らしいアーティストたちと出会い、交流することができました。特に印象的だったのは、日本で一緒にライブを行ったMömokuと、その後韓国のAGMH FESで再会し、再び共演できたことです。
Ethan:韓国とはまた違った観客の反応があり、温かく迎え入れてくれたことが本当にありがたかったです。
ライブ以外でも思い出に残る出来事はたくさんあり、それらの話はNaroticのVlogでご覧いただければと思います。
ライブ会場に関しては、日本もタイも、どちらも本当に最高でした。
Seddon:すべてが韓国とはかなり違っていたので、ツアーの過程すべてが印象に残っています。文化も違いますからね。韓国はやや静的ですが、日本やタイでは観客がもう少し積極的だったように思います。とはいえ、極端に違うとまでは思いませんでした。本当に少しだけ。むしろ似ています。タイや日本のライブハウスでは、エンジニアの方がより体系的に音を作ってくれることもありました。ただ、それも会場ごとに違いましたね。全体として最も違いを感じたのはバンドの多様性です。もっと個性的で、韓国とは少し違うなと思いました。均一的ではなく、自分自身を表現しようとするアーティストが多かったです。

#17 2025年もすでに4か月が過ぎました。今後の予定について教えてください。
Woong:いくつかのライブはすでに決まっていますが、それ以外にはまだ具体的な予定はありません。
Hyuk:今年はより良い企画ライブで皆さんにお会いしたいと思っています。可能であれば、今年中に国内ツアーを実現させたいと考えています。
Ethan:これから新しい挑戦をするために、実は個人的に準備したいことがあって、たくさん練習を重ね、機材にもこだわりたいと思っています。まだ環境が整っていませんが…。これからも必ず素晴らしいアルバムを準備して発表する予定ですし、国内ツアーもぜひ実現したいと考えています。
Seddon:もっとたくさんのアーティストと交流しながら、いろんなプロジェクトに挑戦してみたいです。コラボをすることで、バンドとしても個人としても成長できると思います。いつまでも澱んだ水の中にいるのではなく、その水を流してこそ新しい水が入ってくるものですから。リリースに関しては、曲がある程度溜まったら、またシングルを出して、EP、そしていずれはフルアルバムという流れになるでしょう。Naroticはまだアルバムを出したばかりなので、当面はこのアルバムのプロモーションと演奏に集中すると思います。

#18 最後に、ファンやリスナーの皆さんにメッセージをお願いします。
Woong:いつも本当にありがとうございます。どうか健康でいてください。そして、僕たちの音楽を周りの人にもぜひ広めてください。
Hyuk:いつも応援してくださり、本当にありがとうございます。私たちの音楽が、少しでも皆さんの心に寄り添い、癒しとなっていたら嬉しいです。これからも真摯に音楽と向き合い、より良い演奏を届けていきます。引き続きよろしくお願いします。
Ethan:Naroticというバンドを通して、本当にたくさんの愛と関心を寄せていただきました。これからもより努力して、丁寧に音楽を続けていきたいです。これまでNaroticを応援してくださったこと、本当にありがとうございます。そしてこれからも変わらぬご声援をよろしくお願いします。僕たちは常に前進し続けます。
ありがとうございます!
Seddon:この世に天才が存在するとは思います。でも、たとえ天才だとしても、努力しなければ一瞬だけ輝いて終わると思います。努力は決して裏切りません。努力して生き残った人こそが、本当に強く、才能があってカッコいい人だと思います。みんなで一緒に生き残っていきましょう。

リリース情報

Artist : Narotic
Album Title:AT LAST
Release Date : 2025-03-20
Label:Mirrorball Music
Track List:
01. GALBI
02. Stroke
03. River (FT.ILWOO LEE from JAMBINAI)
04. Survivor
05. Ophelia (A Fallen Angel)
06. Enemy
07. Escape
08. Separate
09. Forgive us
10. Anyway
11. Not Much Left
12. Things that disappear
13. Wings
14. Bye
■ 配信リンク:Spotify
■ Narotic:Instagram / X