INTERVIEW

韓国のジャムバンドCADEJO 来日公演記念インタビュー|INTERVIEW #45

2024-03-05

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韓国のジャムバンドCADEJO 来日公演記念インタビュー|INTERVIEW #45

2024-03-05

韓国・ソウルを拠点に活動する3人組フリー・セッション・バンド「CADEJO」(カデホ)の来日公演<AJIMI presents CADEJO Live in Tokyo 2024『ON THE SPOT』>が、2024年3月に開催される。

左から、キム・ダビン(Dr)、イ・テフン(Gt/Vo)、キム・ジェホ(Ba)

ジャズ、ファンク、ソウルなど多様なジャンルの音楽を即興で繰り広げるCADEJO。2018年に結成し、今年で7年目を迎える。パンクバンド・Funkafric Booster、SecondSession、サンバチームのHWABOONといった多数のチームで経験を積んだギタリストのイ・テフン。レゲエ/ソウルパンクバンド・Windy City、ソ・サムエルバンドなどを経たベーシスト、キム・ジェホ。そしてロックバンドFling、ジャズバンドJHGを経て最後に合流したドラマーのキム・ダビン。韓国の音楽シーンで豊富なキャリアを積んだ実力派プレイヤー3人が巧みに息を合わせ、これまでフルアルバム3作品をはじめ数々の作品をリリースしてきた。

Junggigo(ジョンギゴ)、Samuel Seo(ソ・サムエル)、Nucksal(ノクサル)、Jay Park(パク・ジェボム)などジャンルを越えて幅広いアーティストとのコラボレーションにも積極的に取り組んでおり、韓国インディシーンにおいて、セッションバンドとしての確固たる地位を築いている。直近のトピックスとしては、韓国のラッパーNucksalとのコラボアルバム『Sincerely Yours』が2023年の韓国大衆音楽賞でベストヒップホップアルバムに選ばれた他、昨年、韓国民謡歌手のLEE HEEMOON(イ・ヒムン)とともに東京公演を行い、圧巻のパフォーマンスを披露したことが記憶に新しい。

今回、そんなCADEJOにメールインタビューを行った。昨年の東京公演や過去作を振り返りながら、バンド・CADEJOを少しでも知ってもらえたらうれしい。


CADEJOとは

CADEJOとはどういうバンドなのか、今回初めてCADEJOの存在を知った日本のみなさんに向けて、教えてもらえますか?

イ・テフン(Gt/Vo):ブラックミュージックをベースとした3人組のジャムバンドです。ジャンルを固定せず、ファンク、ソウル、ジャズ、レゲエ、アフロビート、ヒップホップ、エクスペリメンタルを行き来し、即興演奏ならではのグルーヴを作り出します。

時が来た。日本進出にかける思い

ー今回の日本での初単独公演はどのような経緯で決まったのでしょうか?

イ・テフン(Gt/Vo):2023年に韓国の京畿(キョンギ)民謡歌手、LEE HEEMOON(イ・ヒムン)さんとの共同プロジェクト<GANGNAM OASIS>として日本公演を行ったのですが、その後、エージェントであるAJIMI CLUBさんと企画し、決まりました。

※LEE HEEMOON(イ・ヒムン):韓国の京畿民謡歌手。2017年にメインボーカルを務めるバンド・SsingSsing(シンシン)が米・NPRの人気企画「Tiny Desk Concert」に出演したことが話題に。伝統音楽にロックやジャズなど多彩なジャンルをかけ合わせ、現代的に再構築したサウンドが注目されている。幼少期に東京で暮らし、東京の専門学校での留学も経験するなど、日本とのつながりも深い。

※GANGNAM OASIS:LEE HEEMOONとCADEJOが、同プロジェクトを通じて2022年12月に14曲入りのアルバムをリリース。LEE HEEMOONの自伝的なストーリーがふんだんに盛り込まれている。韓国民謡とブラックミュージックの見事な調和に注目。

ーLEE HEEMOONさんとの<GANGNAM OASIS>東京公演はいかがでしたか?

イ・テフン(Gt/Vo):思っていたよりもたくさんの方が来てくれてびっくりしましたし、日本のお客さんは静かだという偏見を覆すほどの熱狂的なリアクションを見せてくれて、さらに驚きました。みんな心から音楽を愛しているんだという印象を受けました。

キム・ジェホ(Ba):とても楽しい時間でした。平日にもかかわらず、たくさんの方が来てくれて、予想以上に熱いエネルギーに驚きました。比較的スケジュールに余裕があったので、ライブだけでなく、新宿の公園に行ったり、渋谷や原宿の街をたくさん歩いたりして、久しぶりの旅行を楽しみました。

キム・ダビン(Dr):会場が東京・青山のライブハウス「月見ル君想フ」だったのですが、そこの音響とお客さんの反応が印象的でした。特に、幼少期を日本で過ごしたLEE HEEMOON兄さんの話が盛り込まれた曲の数々は、みなさんに深く共感してもらえたのではないでしょうか。公演後、みんなで一杯飲んで宿に帰る途中に食べた老舗のホープ軒の豚骨ラーメンを時々思い出します。

左から、キム・ダビン(Dr)、イ・テフン(Gt/Vo)、LEE HEEMOON、キム・ジェホ(Ba)

ー2018年に結成してから数年が経ったこのタイミングで日本に進出したことについて、どのように考えていますか?

イ・テフン:時が来た。面白いことができそうだ。

キム・ジェホ:以前から日本に行きたいと思っていたので、実現できてうれしいです!今回のツアーをきっかけに、これからもっと頻繁に来ることができるのを楽しみにしています。

キム・ダビン:日本文化に興味があり、旅行するのが好きな私にとっては嬉しいことです。日本はさまざまなジャンルの音楽に興味のある方が多い国なので、私たちの音楽がどのように受け入れられるか気になります。

キーワードは「自由」。これまでのリリース作品

1stフルアルバム『Freesummer』-2019年7月11日

夏を連想させるような爽やかなサウンドが印象的な11曲で構成されたデビュー作。タイトル曲は「Us」「Summer Vacation」。

2ndフルアルバム『FREEBODY』-2020年11月18日

CD2枚組、計19曲が収録。コロナ禍でリリースされたこともあり、リスナーの心の自由を願ったアルバムとなっている。

3rdフルアルバム『FREEVERSE』-2023年7月8日

計23曲が収録された超大作。春川で5日間滞在しながらレコーディングしたという。

ーこれまでリリースしたフルアルバムのタイトルすべてに「FREE」の文字がついていますね。

イ・テフン:最初は「自由」という言葉をあまり深く考えていなかったのですが、2作目、3作目と重ねるうちに「自由」が曲の全体的なテーマになっていきました。

キム・ジェホ:私たち3人とも、音楽的にも、人生においても、何かの基準に縛られることがとても苦手だという気質があると思います。そのため、自然と「自由」を最も重要な価値観として考えるようになりました。

キム・ダビン: 「FREE」は、固定された枠から抜け出して広く遠くへと航海したいという私たちの願いでもあり、特に即興演奏を楽しむCADEJOならではの象徴でもあります。

ーフルアルバム以外にも、CADEJOが他アーティストとコラボレーションするシングルシリーズ「CADEJOと仲間たち(까데호와 친구들)」として、多数の楽曲をリリースし、ジャンルやチームの垣根を超えて積極的に作品を世に送り出していますよね。その中でも特に印象に残っている作品と、制作時のエピソードを教えてください。

イ・テフン「be by my side」Junggigo(ジョンギゴ)-2018年9月25日

一番印象に残っているのは、Junggigoと一緒に作業した最初のシングル「be by my side」です。Junggigoのセッションで長く活動していたのですが、シングルを一緒に出そうと提案したら、セッション費も厭わず駆けつけてくれました。 この時から、力を抜いて流れるように演奏をする方法を考えるようになりました。

キム・ジェホ「Cyber Holiday (feat. Nucksal)」-2020年2月7日

実はこの曲は僕たちのフルアルバム用に収録しようと思っていたインスト曲だったのですが、シングル制作のためにNucksalとあれこれ合わせていた時に、この曲をちょこっと聴かせてみたところすぐに気に入ってくれて、歌詞も数日で書き下ろしてくれたんです。 最初は曲がもったいない...と少し思っていたのですが、ラップが加わったこの曲を聴いて、すぐに考えが変わりました(笑)。

キム・ダビンIN LOVE In Love (Feat. Minje, Echae Kang) -2019年3月24日

このアルバムは2019年に僕がCADEJOに加入してから初めて録音した曲で、CADEJOの曲で唯一メトロノームを聞きながら録音した曲です。この曲を作業した当時、CADEJOのメンバーたちの押したり引いたりするブラックミュージックの演奏スタイルを聴いて以来、私の演奏に変化が生まれました。 このアルバム以降にリリースしたCADEJOのアルバムはすべて、メトロノームを使わずにワンテイクで録音しています。

ージャンル、リズムを自由に行き来する音楽性、時にはゲストを招きながら常に新たなシナジーを生み出す柔軟で変幻自在なスタイルがCADEJOの魅力だと感じます。みなさんが音楽活動を行う上で大切にしていることは何ですか?

イ・テフン:演奏によるコミュニケーション。言葉による会話やジェスチャーによるコミュニケーションも大切ですが、音楽の演奏を通じた対話が音楽活動において最も有意義なことだと思います。 そして、こうしたコミュニケーションを円滑にできる仲間がどんな時も大切です。

キム・ジェホ:心地よいサウンド、体が動くリズム、直感的なプレイ。そして、演奏する僕らも聴いている観客も、みんながその瞬間に集中できるようなステージを作ることです。

キム・ダビン:CADEJOで演奏するときは、特定のジャンルを決めて演奏するのではなく、お客さんや空間に合わせて、その場に合った音楽で会場を満たすようにしています。 演奏の際、瞬間瞬間でメンバーたちの音に耳を傾け、会話するようにドラムを叩きながら、即興の魅力を引き出すのを楽しんでいますよ。

待望の2024年日本公演への意気込み

ーDAY1は韓国のラッパー Nucksalとのコラボステージが予定されていますね。Nucksalとの関係性について教えてください。

イ・テフン:昔から知っている友人のように気軽にはじまり、いつの間にか本当のバンドのような関係になってしまいました。いつ会っても騒がしい幼なじみのような感じで、音楽活動もわいわい騒がしくやっています。

キム・ジェホ:Nucksalとは長い付き合いです。お互いに有名でないときかライブを一緒にやっていて、長い間度々コラボしている唯一のミュージシャンです。あまりにも相性が良く、お互いの音楽が好きなので、これからも彼との新しいプロジェクトが生まれると思います。

キム・ダビン:Nucksalと一緒に2022年にフルアルバム『Sincerely Yours』をリリース後、韓国で地方ツアーを行ったり、多数のフェスティバルに出演しました。公演の時は一緒にお酒を飲んだり、ツアーライブアルバムもリリースしたりしました。機会があればライブアルバムも聴いてみてください。

※Nucksal(ノクサル):韓国のラッパー。韓国の人気ヒップホップサバイバル番組〈SHOW ME THE MONEY〉と〈高等ラッパー〉を通じて認知を広げ、『The God of Small Things』、『1Q87』2枚の正規アルバムが共に韓国大衆音楽賞の候補に上がった他、韓国ヒップホップアワードの候補にも選定され、デビューアルバムが受賞を果たしている。

ー即興スタイルのライブにおいて、Nucksalを含め、ゲストのボーカリストと息を合わせることの難しさはありますか?

イ・テフン:即興の意味を理解しているボーカリストとは何の問題もないのですが、その逆の場合はうまくいかないことが多いですね。

キム・ジェホ:お互いにそれぞれの音を奏でれば、特に難しいことはありません。 むしろ、お互いを意識して何かを合わせようとすると、作業がスムーズに進まなくなる気がします。

キム・ダビン:フルアルバムを一緒に制作したNucksal、LEE HEEMOONについては、2人のアーティストがそれぞれ持っている音と柔軟性がCADEJOの演奏スタイルにぴったりで、アルバム制作やライブは非常にスムーズにいきました。 僕は、ボーカリストとのライブでは、即興的なスタイルの演奏は極力減らし、決められたセットリストと歌のフォームに沿って演奏する方です。

ーDAY2は、CADEJO単独ステージです。単独公演ならではの見どころ、魅力を教えてください!

イ・テフン:ライブでしか伝えられない僕たちのエネルギーを日本で初めて披露します。音源よりも叙情的で、爆発的なステージを作るためにいつもたくさん考えを巡らせています。必ず会いましょう!

キム・ジェホ:新しい空間でのライブはいつも楽しみでワクワクします!CADEJOのライブは空間や雰囲気によっていかようにも変化しますからね!どのような道に進むかはわかりませんが、きっと私たち全員が幸せな時間を過ごせるはずです(笑)。

キム・ダビン:その日の会場の雰囲気に合わせて、私たちの曲が即興で繰り広げられると思います。今回はサウンドエンジニアの内田直之さんとのシナジーも期待していてください。

ー今回の来日公演への意気込みをお願いします!

イ・テフン:初めまして、よろしくお願いします。一緒に思い切り楽しく踊って遊びましょう!

キム・ジェホ:ついに行きます!さあ、会いましょう!

キム・ダビン:CADEJOの音楽と一緒に楽しい時間を過ごしてください。

イベント情報

AJIMI presents CADEJO Live in Tokyo 2024『ON THE SPOT』

DAY1)2024年3月15日(金)
会場:渋谷 CIRCUS TOKYO
開場18:30/開演19:00
チケット:前売¥6,500(ドリンク代別)/当日¥7,500(ドリンク代別)
出演:
CADEJO×NUCKSAL
Summer Eye Sound Syndicate

DAY2)2024年3月16日(土)
会場:青山 月見ル君想フ
開場18:00/開演18:30
チケット:前売¥5,000(ドリンク代別)/当日¥6,000(ドリンク代別)
出演:
CADEJO *ワンマン公演

DAY3)2024年3月17日(日)
会場:新宿・WPU
開場・開演13:00/終演20:00
入場無料(ドリンク代別)
出演:
CADEJO
Lee Taehun
見汐麻衣
Hi, how are you?
<SPECIAL SESSION>CADEJO with 牧野琢磨(Gt), nakayaan(Ba), 藤村頼正(Dr)
DJ:
BANANA HOUSE BOYS
テンテンコ
大石 始
内畑美里
他 SHOP、FOOD出店多数あり

主催・企画・制作:AJIMI
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【東京ライブ・ステージ応援助成】

TICKET&INFO
https://lit.link/cadejo2024

 

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  • この記事を書いた人

Akari

1994年生まれの自称、韓国音楽PR大使。インディペンデントな韓国のミュージシャンや業界人を中心にインタビューやコラムを執筆。「韓国の音楽をジャンルレスに届ける」をモットーに、韓国インディーズ音楽特化型メディア「BUZZYROOTS」の運営やDJイベントへの出演、アーティストのアテンドなど、多岐に渡り活動中。一番の推しバンドは、SURL。

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