韓国インディ音楽シーンの「今」がわかるチャート「K-INDIE チャート」。Vol.313(2026年2月26日〜3月10日分)をご紹介。シンガーソングライター・Meaningful Stone、CHARLIE BEAN WORKS、Dragon Pony、seulのなど、注目作が多数ランクイン。
K-INDIEチャート Vol.313

Editor’s Picks
1位|Meaningful Stone『A Call from My Dream』[LP]
「石一つにも意味がある」という名前の通り、身の回りの違和感や感情の機微をすくい上げ、人生の意味を模索しながら歌うシンガーソングライター、Meaningful Stone(김뜻돌/キム・トゥットル)。昨年10月には待望の初来日公演を開催。日本の韓国インディ音楽ファンの間では、彼女の存在が確実に浸透してきているのではないだろうか。
本作『A Call from My Dream(原題:꿈에서 걸려온 전화/直訳:夢からかかってきた電話)』は、夢の中の会話を起点に、生と死、他者との距離をゆるやかに行き来する作品だ。フォークやドリームポップ、シューゲイズを横断するサウンドは親しみやすい一方で、現実をそのまま描くのではなく、少し視点をずらして見せることで、見慣れた日常に対する新しい見方を提示している。個人的に惹かれるのは、社会への視線と個人的な感情が無理なく共存しているところ。どちらかに寄りすぎることなく、自分の言葉として語られているのがいい。中でも「Beep-Boop, Beep-Boop(原題:삐뽀삐뽀)」は象徴的な一曲だろう。軽やかな響きとは裏腹に、いつ訪れるかわからない死や社会の不均衡に目を向けた楽曲で、このアルバムに深みをもたらしている。
2月27日に発売されたLPは、海を思わせる限定のマーブル仕様。作品に通底する幻想的で流動的な世界観を、手元に置いておけるような一枚になっている。
2位|CHARLIE BEAN WORKS『CHARLIE BEAN WORKS!』 [LP]
バンド・The Hansのギター/ボーカルとしてフロントマンを務めてきたペ・ソングァン(배성광)のソロプロジェクト、CHARLIE BEAN WORKS(찰리빈웍스/チャーリー・ビーン・ワークス)。メンバーの入隊をきっかけにバンド活動がストップしてしまったことから、ソロ活動を始めた。活動名は、自らのエンターテイナーとしての抱負を込めて、チャーリー・チャップリンとミスター・ビーンからとったそうだ。
2018年にシングル「TILL THAT DAY」でデビューして以降、継続的な制作と実験を重ねながら、作品ごとにサウンドとメッセージをアップデートしてきた。本作はその延長線上に位置づけられる13曲入りの2ndフルアルバム。宇宙的スケールのロックンロールで幕を開ける「FAST」や、ロカビリーへの原体験を今の感覚で表現し直した「C’MON!」、ブルーグラス的編成で人生の “波” を描いた「FLOWS」、シンプルな言葉で愛の本質を語るリード曲「OUR LOVE IS!(原題:우리 사랑은!/直訳:僕たちの愛は!)」など、彼のロックに対する愛情と実践が詰まった一枚。
Newcomer List
- Meaningful Stone『A Call from My Dream [LP]』
- CHARLIE BEAN WORKS『CHARLIE BEAN WORKS! [LP]』
- Dragon Pony『RUN RUN RUN [BLACK VER.]』
- Dragon Pony『RUN RUN RUN [RED VER.]』
- Dragon Pony『RUN RUN RUN [NEMO ALBUM]』
- Dragon Pony『RUN RUN RUN [2種 Set]』
- Car, the garden『APARTMENT [再発売]』
- Kwon Tree『The Fragrance of Life [LP]』
- seul『Dawn』

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