以前当サイトで紹介した、オンライン音楽ブランド・KozyPop。彼らが選曲するプレイリストは人々のライフスタイルに馴染む心地の良い音楽と、まだ見ぬ新進気鋭のアーティストたちに出会える機会となっている。耳の早い海外のリスナーを中心にさらに注目を集めており、SNSでは様々な言語で紹介されているのを目にする。
そんなKozyPopが新たなサービスとしてウェブマガジンをスタートした。YouTubeやSpotifyのアルバムやプレイリストと共に、より詳しくその魅力を伝える記事もぜひチェックしてほしい。
BUZZY ROOTSでは日本のKozyPopファンに向け、ウェブサイトに掲載されている記事の翻訳版を順次アップロードしていく。
第五弾となる今回は、KozyPopプロデュースのもと、豪華アーティストのコラボが実現、昨年リリースされた「Google Map」についてフィーチャーする。
原文 [원문]:가상의 지도에서 찾은 희망 : THAMA, SOLE – Google Map (Feat. Don Mills)
アーティストTHAMAとSOLEは2020年始め、共にAmoeba Cultureと契約を結び、本格的に上昇気流に乗っている。THAMAはJeorge、GIRIBOYなど様々なアーティストとコラボした曲たちを通してトレンドの中心に浮上し、SOLEもまたシングル『haPPiness』『Mm Mm』はもちろん、OSTや海外アーティストとのコラボレーションと続き、休む暇もなく一年を過ごした。私たちは15周年を迎えるAmoeba Cultureの未来図を描いていく2人のアーティストに注目していく必要がある。
THAMAとSOLEはそれぞれのキャリアで既に何度か一緒に仕事をした経歴がある。THAMAはSOLEの「RIDE」と「SAME」に、そしてSOLEはTHAMAの「2G Love」に参加し、2人の魅力的なシナジー効果を見せた。シングル「Google Map」もまたこのようなコラボの延長線であるが、独特なテーマ意識とDon Millsの味わいあるラップが加わり、今までとは全く別の音楽的世界を魅せている。
「Google Map」は「PAY DAY」と「Take care」に続くwith KozyPopの3rdプロジェクトシングルとして、タイトルから推測できる通りパンデミックによって遠くへ出かけられないもどかしさを歌う曲だ。 " 出かけられないから歌おう "という歌詞に圧縮される感情は苦々しいばかりだ。興味深い点は " 息苦しい " という歌詞の状況に比べてサウンドは旅先に来たときのような気分になる事実だ。重々しいドラムとドリーミーなギターリフは海の趣に浮かされた感情を、一方でぼんやりとしたノスタルジアを呼び起こさせる。(Jhene Aikoの初期アルバムを思い出したりもする)。ほろ苦さと恋しさという2つのテーマの強烈な対比には「この全てが過ぎ去ることを願う」といった望みが集約されている。
THAMAとSOLEの「Google Map」がこれまでのコラボと異なる点は、活発にボーカルが行き交う構成にある。それぞれの淡白な音色が行き来し、フックで重なる展開は対話するようにその状況を演出する。一方でDon Millsのフィーチャリングは先の2人のハーモニーに比べフレッシュな感じでやって来るが、これはアーティストコラボを積極的に利用してきたwith KozyPopプロジェクトならではのポイントの一つである。Don Millsは淡々としたトーンと特有の存在感を存分に活用して全体の歌詞のフロウとムードをさらに強める。
小慣れた感じと新鮮さの間を維持しようとするとかなり精巧なレシピが必要である。「Google Map」はタイムリーなテーマ意識、そして独特なアーティスト間のコンビネーションを通じてそれなりの答えを出したようだ。しかし、テクニックの精巧さをもっても表現出来ないのはまさに共感の力だ。私たちも窮屈な日々を抜け出し、心穏やかに出かけたりしたい。幸いなことに、仮想の地図と希望には制限がない。
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