韓国インディ音楽シーンの「今」がわかるチャート「K-INDIE チャート」。Vol.319(2026年5月26日〜6月10日分)をご紹介。人気ロックバンド THORNAPPLE、作家・SSW ハ・ウンビン、インディバンド・underflowらの注目作が多数ランクイン。
K-INDIEチャート Vol.319

Editor’s Picks
15位|HA EUNBIN(ハ・ウンビン)『Arms』
作家、翻訳家、パフォーマーなど、幅広く表現活動を行うハ・ウンビン(HA EUNBIN/하은빈)が、シンガーソングライターとして満を持して放ったデビュー・フルアルバム。現代韓国フォークの重要人物であるキム・サウォルがプロデュースから編曲、ミキシング、演奏に至るまで全面的にサポート。彼女が紡ぐ文学的な言葉を引き立てるように、余白を活かした静謐なフォーク・サウンドで満たされている。本作で綴られるのは、すれ違う関係の痛みや別れを巡る言葉だ。リード曲「Arms(등/直訳:背中)」では、二度とくっつかない関係を肉体と金属に例え、存在しない背中を追う痛みを切々と歌う。歪んだエレキギターの質感がひときわ印象的な「The Theater of the Torn(꿈은 화해하지 못한 이들의 장소/直訳:夢は和解できなかった者たちの場所)」を経て、もう一つのリード曲「Night Water(자리끼/直訳:枕元の水)」へ。じっくりと聴き込むほどに、彼女の歌唱と言葉のパワーにどっぷりはまっていくはずだ。
18位|Various Artists『soundscape_mindscape 2』
前作『soundscape_mindscape 1』が仁王山や済州の原生林を舞台に、自然へと帰っていくような音楽の旅だったとすれば、本作『soundscape_mindscape 2』はその精神を受け継ぎつつ、さらに一歩奥へと踏み込んでいる。北漢山から江華島の鉄柵線にいたるまで、どこか社会の息遣いや歴史の気配が漂う独特な空間を選定。スタジオを飛び出したSagong、Yoonsung、Sanmanhanといった多彩なアーティストたちが、それぞれのアンビエンスと見事に交感している。プロデューサーでありレコーディストのイ・ジェスは、場所の特徴を無理に誇張することなく、淡々としながらも生々しくその瞬間を切り取った。日常の環境音と音楽が美しく混ざり合ったとき、脳内に鮮やかな景色が広がり、すっと心が整っていく。深い瞑想感に満ちたウェルメイドなフィールドレコーディングの傑作である。
Newcomer List
- THORNAPPLE『SEOUL SICK: 10th Anniversary Edition』[ZOETROPE LP]
- THORNAPPLE『SEOUL SICK: 10th Anniversary Edition』[LP]
- HYUKOH『23』[再発売]
- OKDAL『ECHOES』[LP]
- Rolling Quartz『Roll the dice』
- Confined White『Confined White』[LP]
- Woodrow Wylde『Peter, Falling 2 : Youth Odysey』
- HA EUNBIN『Arms』
- Various Artists『soundscape_mindscape 2』
- underflow『21th Birthday』

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