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【Column】K-Indieの聖地・弘大とは?

【Column】K-Indieの聖地・弘大とは?

こんにちは!

BUZZY ROOTSのIZUMI(@Izumi)です。

今回は”アジアのポップスを聴き倒す会“というイベントでお話させていただいた、「弘大(ホンデ)文化の変遷とオススメスポット」をご紹介したいと思います。

この記事は、初めてホンデを知るイベントの参加者に向けてお伝えした内容をそのまま記載しております。当方在住経験がなく専門的知識を持っておりませんが、これまでの活動経験を通して得た情報を基に作成いたしました。何卒ご理解いただいた上ご覧いただけますと幸いです。

今回のテーマにちなみ、これまでにインタビューした記事を引用し掲載いたしました。クリックするとサイトに飛べるようになっておりますので、この記事と合わせてお楽しみいただければ幸いです。

ご参加された方はもちろん、そうでない方にもイベントの雰囲気や弘大地域と文化の外枠をつかんでいただけたらと思っております。


ホンデについて

まずは概略から。

「ホンデ」と呼ばれる地域は、ソウル市の西側に位置しています。

この「ホンデ」というのは地名で、行政的には、麻浦区の南側一帯の地域です。西橋洞、東橋洞、上水洞、延南洞、望遠洞という5つの地区を含みます。

そしてその地域の中心に位置するのが、韓国の私立大学ホンイクデハッキョ、日本語で弘益大学校です。ホン(弘)とデハッキョ(大学校)のデ(大)で「ホンデ(弘大)」という略称で呼ばれ、この大学周辺の地域を指します。

                      

弘大の学生とカルチャー

1954年に龍山区から現在の場所に引っ越し、当時は法学部と文学部のみでした。その後、1960年代に美術部が設立されます。

1970年代~80年代、美大生たちは作業場兼遊び場として住宅の車庫スペースを作業場に改築しました。そこで毎晩集まっては創作活動に励んだり、音楽を聴きながらお酒を楽しんでいたそうです。この文化が現在まで影響を与えていると言われています。

パフォーマンスカフェ

90年代後半に入ると、「パフォーマンスカフェ」と呼ばれるタイプのお店が登場しました。ミュージックバーのような雰囲気だったそうです。

たくさんのお店が林立する中で、当時人気を集めたのが「発電所」というカフェです。

「発電所」の写真や、90年代後半のホンデについては、ホンデ唯一のカルチャーマガジン、「Strret-H」で紹介されています。(韓国語)

この頃こういった場所を経営していたのが、弘益大学校を卒業しアーティストとして活動するOB・OGでした。パフォーマンスカフェのほかに、学生演劇の劇場も同時期に建てられていたそうですが、このような場を作ることで、自身も、そして後輩たちにも、ステージに立つ機会を作っていました。

ライブクラブ

その流れを受け次に「ライブクラブ」が登場しました。

ライブに出演するアーティストの音盤販売から流通まで行う、レーベルとしての機能を持つクラブが登場し始めました。

この時期に活躍したアーティストが、Crying Nutです。

               

Crying Nut -Run The Horse

彼らは 「ドラック」と呼ばれるライブクラブを 活動拠点にしていました。

「ドラック」はパンクロック専門クラブ&レーベルでした。

ちょうどこの頃、ヒップホップグループやアイドルが続々と引退していった頃でした。これから何を聴けばいいんだ!?という状況の中で、パンクロックの疾走感やメッセージ性の強い歌詞が若い世代を中心に注目を集め、瞬く間に人気になりました。

Crying Nutのほか、No brainなど現在でも人気のバンドを弘大から次々とデビューさせています。

ダンスクラブ

そして、同時期にできたのが「ダンスクラブ」です。

ここでトレンドだったのが、テクノです。大学生を中心としたテクノ音楽愛好家が毎晩集い、レイヴパーティーは頻繁に行われていました。

ここで当時活躍していたDJ、DAL PALANをご紹介します。

              

DALPALAN – 口笛星の宇宙人

もともとヘビメタバンドのベーシストだったのですが、解散後にDJとして活動を始め、人気を博しました。

ちなみに、日本ではイ・パクサ(イ博士)が有名ですね!トロットと呼ばれる韓国の演歌をテクノ音楽にアレンジした「ポンチャック」スタイルで人気でした。

彼もテクノブームの中で人気を博した一人です。

                   

韓国のトロット音楽番組に出演したイ博士。テクノトロットにアレンジしたMonkey Magic

その後はダンスクラブが多くなっていきました

そのきっかけとなったのが、2000年代初期に始めた「クラブデー」というシステムです。最初の店舗でチケットを買うと近辺のクラブが全て無料で利用できる、この画期的なシステムや、K-POPの流行によって、クラブに出入りする客が増加しました。

상상마당 サンサンマダン

そして、時は経ち2007年、상상마당(サンサンマダン)が設立されました。蝶の羽の形をした建物が特徴です。

                

公式サイトより

サンサンマダンは、インディカルチャーを支える複合施設です。

ギャラリー、映画館、ショップ、アカデミーが内設し、全ての施設で取り扱っているのは若手アーティストの作品。そして施設の地下にあるのが、サンサンマダンライブホールです。

以前、日韓合同フェス”Music and City”主催の崔さんに「韓国のインディアーティストにとって、サンサンマダンの存在とは?」とお伺いした際、次のようにおっしゃっておりました。

――ソウル公演の会場となったKT&G サンサンマダン(상상마당)・ライブ・ホールは、韓国のインディ・アーティストがたくさん公演を行っていますよね。ここでライブを行うことは韓国アーティストにとって特別な意味合いがあるのでしょうか?

崔:インディアーティストにとってはまず目指すべきステージという感じで、ストリートのアーティストはここに立つ日を夢見て、日々パフォーマンスに励んでいます。


Spincoaster-Choi Yoonjungさんインタビュー

                          

現在では街全体のジェントリフィケーションが進み、外国人観光客向けに街が整備されている影響で、ストリートライブなども禁止になったりと活動の機会が少なくなっています。

こういった多機能を持つ、複合施設の存在がホンデ文化やアーティストを支えていると言えるでしょう。


レコード店と弘大文化

今、日本国内の盛り上がりに負けず劣らず、韓国でもレコード・リバイバルブームが若者を中心に起こっています。

ここからはレコードショップの多岐に渡る事業展開などを少しですが、ご紹介したいと思います。

West Bridge Records

West Bridge Recordsは、レコードショップが併設されているほか、立ち見300人キャパのライブハウスがあります。

インスタグラムでは、公演情報を発信しています。海外のアーティストも多数ここで公演を行っています。

                   

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웨스트브릿지 with KT 5Gさん(@westbridge_kt5g)がシェアした投稿

                    

Beat Ball Music

BEAT BALL MUSICは、レコードショップのほかにレーベル運営もしております。60-80年代のフォーク、ロック、、ソフト・ロックのレア盤のリイシュ―を発売しています。ちなみに10年ほど前には、ディスクユニオンのオンラインストアでこちらのレーベルのLPが発売されていたそうですよ!

レコード入荷情報はFacebookアカウントにて!(韓国語)

                    

[Upcoming Beatballs]VARIOUS ARTISTS <Our Town: Jazz Fusion, Funky Pop & Bossa Gayo Tracks from Dong-A Records(selected…

Beatball Musicさんの投稿 2019年8月31日土曜日

             

Gimbab Records

最後にご紹介するのはGimbab Recordsさんです。以前個人企画でオーナーのKimさんにインタビューさせていただいたこともあり、個人的にはとってもオススメしたいお店です。

Instagramのほか、TwitterFacebookでも入荷した新譜情報を発信しています。

ラインナップを見てみると、幅広いジャンル・国のレコードを取り扱っていることが分かるかと思います。

韓国インディはもちろん、日本アーティスト・海外のレコードも多数取り扱っています。

ちなみに、レコードの仕入れはお客さんのオススメを取り入れているとのこと。だからこその幅広さなのですね。

――普段、ショップで仕入れる作品はどのように選んでいるのでしょうか?


Kim:私が好きな音楽がほとんどですが、国内外から訪ねてくるお客さんがアルバムをオススメしてくれたり、あるいは店頭販売を求められた作品を参考にしたりしています。中古買取をしていないので、販売する音源は新譜のアルバムであったり、リマスター(再発)作品になります。                           

Gimbab Records オーナー キムさん インタビュー記事より

また、幅広い年代の日本のレコードを仕入れていることから、韓国市場における日本のレコードブームについてもお聞きしました。次のようにおっしゃっています。

――幅広い年代、ジャンルの作品や、日本のアーティストの作品も仕入れていらっしゃいますよね。韓国の音楽市場は欧米を中心としたポップ・フィールドのトレンドを押さえた音楽スタイルが主流で、人気があるというイメージですが、その中で日本の音楽を聴くリスナーはどういった点に魅力を感じていると思われますか?

シンセを大々的にフィーチャーしたR&Bであったり、パンク/ニューウェーブやフュージョンなどのジャンルのアーティストが最近多くなったこともあり、たくさんの人々が自然に80年代の日本の音楽に関心を持つようになったのではないでしょうか。”


Gimbab Records オーナー キムさん インタビュー記事より

オーナーさんは、ショップ経営をメインとしつつ、イベントの主催など多岐にわたり活躍しています。

代表的な活動として、レコードの展示やフリーマーケット・ライブも行う 「ソウルレコードフェア」というイベントをソウル市内のレコードショップと連携して毎年開催しています。

最近ではフェア期間に合わせ、レコードやカセットなどをリリースするアーティスト/レーベルが増えており、それを目当てに様々なお客さんが来場してくれるようになったそうです。

その他に、海外アーティストの来韓公演も行っております。

これまでに、St. VincentSun Kil MoonMac DeMarcoSnail MailYo LA TENGOの公演を実現させています。

今後はどんなアーティストが公演を行うのでしょうか。Gimbab RecordsのSNSにて各イベント情報も更新しているので、ぜひチェックしてください!

                     

まとめ

今回は「弘大」のインディ文化について、これまでに調べた内容やインタビュー経験を基にまとめました。

こちらの記事、弘大のフレッシュな新情報などが入ったら随時アップデートしていきたいと思っております!

また、皆さまからの弘大に関する情報などもコメントで寄せていただけると嬉しいです。

☆下記を参考にいたしました。

【弘大の概要・変遷全体の流れについて】AIM(エイム) ISSUE17 (2018年10月15日発売) https://www.fujisan.co.jp/product/1281695650/b/1635055/

【90年代後半弘大について】Street-H -History of Hongdae https://street-h.com/magazine/74258?ckattempt=3

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